今回は、三秋縋さんの6作目「恋する寄生虫」の感想です。
記事の内容は以下のようになります。
あわせて読みたい 恋する寄生虫の小説を無料で読む方法
恋する寄生虫のあらすじ:潔癖症の青年と不登校の少女
操り人形の恋で、何が悪いというのだろう?
恋する寄生虫/三秋縋
- 高坂賢吾
- 佐薙ひじり
高坂賢吾は潔癖症、佐薙ひじりは視線恐怖症の強迫観念に苦しむ2人の物語。
お互いを利用して、強迫観念を治そうとし、惹かれあいます。
しかし、惹かれていった2人は寄生虫にもたらされた恋でした。
恋する寄生虫の面白かったポイント
寄生虫とサイバーウイルス
寄生虫とサイバーウイルスの知識が深くなります。
寄生虫にもいろいろな種類があり、高坂が作ったサイバーウイルスはある寄生虫にそっくりでした。
サイバーウイルスはネット社会の人々を孤独にするウイルスです。
クリスマスイブでの出会い
高坂自身が作った人々を孤独にするウイルスが、高坂と佐薙の2人の出会いを邪魔します。
佐薙は高坂にすぐに気づきますが、気づいた理由が、佐薙が作ったマフラーを高坂が巻いていたからです。
潔癖症の高坂が他人が作った汚らわしいものを巻いていることで気づけたのは素敵な出来事でした。
過去に起きた寄生虫による2人の行動
10歳差の2人が惹かれあった理由は、寄生虫によるものでした。
寄生虫は感染者同士を惹きあい、世界からいなくなるように行動させます。
世界からいなくなることを防ぐために、高坂はもがいてあがきました。
しかし、佐薙のために諦めて、降伏します。
恋する寄生虫の印象に残った名言
感染したスマートフォンを、クリスマスイブの夕方からクリスマスの夜にかけて通信不能にするんだ。
高坂が作ったサイバーウイルスです。
現代のネット社会の根幹を、そして、恋人たちを襲うウイルスでした。
もし、ネットで連絡が取れなくなったらどうなるか、実際に1回は体験してみたいです。
本人だからこそ見逃している部分もある。
高坂が佐薙に言った言葉です。
自分のことは自分が1番分かっているのも間違いで、他人の目から見てもらうことも大切だなと感じました。
恋する寄生虫の感想
恋する寄生虫は、潔癖症や視線恐怖症の話がでているのが興味深かったです。
惹かれあうはずのない2人が少しずつ距離を縮めていき、寄生虫の話が出てきます。
寄生虫による恋でも、当の2人が幸せなら、いいんじゃないかなと感じます。(その後、どうであろうと)
結局、虫は駆除され、社会復帰もしているので、ハッピーエンドなのかな~
まとめ:恋する寄生虫の感想
三秋縋さんの6作目「恋する寄生虫」の感想でした。
三秋縋さんは他にも「君が電話をかけていた場所」「君の話」を書いています。
詳しくは、三秋縋さんのおすすめ作品を見てください。
コメント